その後何回も理由を聞いても、笑顔で交わされてしまった。


「じゃっ、帰ろっか?」



「うん」



2人で、公園を後にした。




「こんな夜遅くまでごめんね」


あたしは、大丈夫って言ったのに長瀬くんはダメダメと言って今は長瀬くんに家まで送ってもらってます。



「大丈夫」


「さっき話した春樹のこと春樹には内緒ね?」


「誰にも言うわけないじゃん…あたしに何か出来ることないかな…?」


坂井を助けたい…!!


はじめての感情だった。



誰かを助けたいと思ったのははじめてだった。



「優心ちゃんなら春樹の傷癒やしてあげられると思う」



「根拠は?」



「春樹の親友の俺がいうんだから間違いなしっ!本当は辛くて今にも崩れ落ちそうなのに無理して笑うんだよね、それが原因だと思う。笑顔が不自然なのは」




本当に?

そう思ったけどあたしになにか出来ることがあるならすこしでもしたい。



「春樹はさ、笑ってると嫌なこと忘れんのって言って聞かないけど本当は戦ってんだと思う」



「なにと…?」



「笑顔の裏で辛さと、戦ってたんだよな。いつだって」



下を向いているからわからない。



長瀬くんが今、どんな表情なのか…。



でも、あたしにはわかった。



…声が泣いてるって