ふぅー。

静かに深呼吸をすると、あたしは話し始めた。

「あたしにとって、愛華はすごく特別な存在で大好きで毎日すごく楽しかった。なにもない日でも愛華といられるだけで幸せだった。今まで親友って呼べる子はいたけど、なんていうのかなぁ、表だけっていうかだけど、愛華は違くて本当の心友って感じがした。だけど、無視されて、あたしすごいショックで。消えたい…って思った。急に真っ暗な部屋に1人残されたみたいな感じで。しかもそのこと誰にも言えなくてっ…っ」


耐えられなくて涙が出てきた。

だけどあたしは続ける。

「毎日泣いてた。学校では悲しい顔なんてしたことなかったけど家に帰ると泣いて。あたしは毎日そういう辛い思いしてるのに愛華と廊下とかですれ違うとニコニコ友達と歩いててあたしのことなんてもう忘れたように過ごしてて。すごいムカついた。なんで傷つけた人が楽しそうにしてて、傷つけられた人が苦しむなんて不公平でしょ。ずっと恨んでた。でも、忘れることができなかったのも真実。愛華も、思い出も。しかも、思い出すのは楽しいときばっかで、ふたりとも笑ってた」

ここまで話し終わるときにはもう、目の前は涙で前が見えなかった。