あふれるほどの愛を


「愛華に会って、無視した理由を聞いたときさ、思ったんだよね。なんでもっと早く言ってくれなかったのって。今更真実聞かされたって、もうあの頃には戻れないよ…。なのにどうしてあたしの前に現れたのか分からない」

坂井の顔を見ず、まっすぐみる。

「うーん。でも、知ってもらいたかったんじゃない?真実をさ。愛川が入院してたとき急いで来てた。封筒を握りしめて。勘違いするなよ?無理に2人をくっつけようとしてるわけじゃないからな。ただ、愛川には自分の気持ちに正直にいて欲しいんだ。好きとか嫌いとかの気持ちじゃなくて、ちゃんと向き合うんだよ。すぐには理解できないし、分かり合えない。何度もぶつかり合って関係作って行くものだ。過去と向き合えば、見えてくるものもあるから」


坂井の言葉に素直に頷くことは出来なかった。


「あれから、何年経ったと思ってんの!?あたしの気持ちだって変わってるかもしれないじゃん!今さら…向き合うこともない!!」

「分かる、愛川の気持ちは痛い位分かる…けど、向き合わなくちゃ始まらないんだよ」


「で、も、」

「愛川のことだから、そういうと思ったんだ。でも、愛川には俺いるしみんながついてるから、前を向いて見ないか?もちろん1人でじゃなくて2人で」


そんな優しい目で見ないでよ…。


頷かなきゃいけなくなるじゃん…。


やめてよ。

本当にあたしの心をかき乱すのは…