あふれるほどの愛を


「あたしさ、いやなんでもないや」

「気になるー!言ってよ!」

「ヤーダ。また今度まで、おわずけ〜」

おわずけなんて言ったけど、別に今言ったっていい。

でも、なにか約束ないとまた会えなくなっちゃう気がして。


どんなに小さな約束だって2人を結びつけてくれるなら約束する。


でも、これっきりだったら愛華はあたしのことどうでもいいってことだもんね。

それが、怖いのかも。


また、居なくなってしまうことが。

信じなきゃいけないのに、体が拒否する。

信じようとしてると、信じられないもんなんだろうけど。

信じられる時がくれば、自然に受け入れることが出来るのかも。


「なんか、影っていいなって。見て?2人が並んでる。すごい仲良い感じする」


後ろの影を振り返って見る。


「仲良い感じじゃなくて、仲良いの!本当に2人っていいよね。安定する。あっ!うちいいこと思い出した!」


そう言ってカサカサとバックを漁る。

「あった!」


ーーカシャ


「ほら、見て?うちと優心の影…シルエット。決めた。これうちの待ち受けにするっ」

撮った写真をあたしに向けて見せる。

そこには2人のキレイなシルエットが写っていた。


それは、ずっとあたしの求めてたもの。


よく、体育館の入り口に座ってる2人の後ろ姿を見て。


学校の帰り道、2人で仲良く自転車に乗ってる姿を見て。



……ずっと羨ましいと思った。