あふれるほどの愛を


「たとえ、許してくれなくったっていいって。うちはなにされても平気だって思った。でもね、あとから聞いた話なんだけどうちらあの時“仲良し”で有名だったらしい」


「え…」


「びっくりだよね。それ聞いた時嬉しかった。周りからはそう思われたんだって。で、話し戻すけどあれから一週間たった時かな、うちもすっかり忘れてた頃優心のものがなくなりはじめたんだ。最初はたまたまかなと思ってたんだけど何回もだったからそれで、神崎の仕業だって思ったの。だから放課後神崎を呼び出した。“ぶつかったのは、うちで優心は関係ない!”だけど、あっちも折れることなくてうち突き飛ばされた。ウザいのよ!って言われて迫られた。優心と離れないと優心にひどいことするぞみたいに言われて、優心を傷つけるくらいなら、うちが悪者になればいいって。それで無視した…辛かったっ、苦しかった。優心が悲しい顔する度に胸が痛んだ」


ポタポタと涙が零れた。


神崎と愛華の間でそんな事があったなんて知らなかった。


学校でも、二人が一緒にいたとこ見た事なかったし。


「で、神崎が色々優心のデタラメな噂を広めて、クラスの人の態度も変わったんだと思う。……これは、秘密にしようと思ったんだけど、隠したくないから話すね。何度も神崎に言ったの。やめてって。これ以上優心を傷つけないでって、でも、神崎とやめてくれなくて…神崎じゃダメだと思ってクラスの人集めて話した。噂が嘘なこと。神崎の仕業のことも。それから、クラスの人たち謝ってくれたの。でも、優心には内緒にしてもらった。うちが話をしたことを」


そっか……


「だから、突然嫌がらせがなくなったんだ…っ」


「そう。本当にごめんね。たくさん傷つけた。本当にごめんなさい…っ!!」



目の前で、頭を思いっきり頭を下げてる愛華。


その間も涙はポタポタと床へ落ちてく。


止まることを知らない涙…。


それを見てたら、なんか心にあったトゲの痛みが少しだけ、少しだけだけど、軽くなった気がした。


「愛華…」


そう、彼女の名前を呼んだときぱっと勢いよく顔をあげた。