あふれるほどの愛を


いきなりぱっと立ち上がりスッと頭を下げる愛華。

そんなこと言われたって。

そんなことされたって。

頭まで下げられても。


…あたしの負った傷は消えない。



消えることはない…。


「っでよ!!」

「えっ?」

「ふざけないでよ!!あたし、あんたにどんだけ傷つけられたと思ってんの?あれからずっと怖かった。人と関わり持つことが。あの日からあたしが過ごしてきた日々があんたに分かる?あたしの時間返してよ!!!」


戻らないことはわかってる。


過ぎた時間は二度と帰ってこないことも。


だけど…。


だけど…



無我夢中だった。

壁の向こうで誰かが聞いてるとかそんなのどうでも良かった。


ただ、夢中に今の気持ちを吐き出した。



この時はあたしは見えてなかった。


自分の気持ちすらも、見えてなかったかもしれない。