カランーとあたしたちを迎えるベルの音。

それと同時に出てきた可愛いウエトレスのお姉さん。

「いらっしゃいませー。お二人さんですか?」


「はい」


愛華が返事をする。

「かしこまりました。こちらへどうぞ」


そう言うウエトレスさんに愛華はコソコソっと話してる。

小さい声であたしには聞こえなかったけどね。


そして、案内されたのはなぜか個室だった。


「うちは、オレンジジュース。優心はなにがいい?」


急に話を振られ、びくんとする。


「じゃ、紅茶で」


「かしこまりました。ではごゆっくり」


わーー。


二人きりの空間だ。


ヤバイ、さっきよりバクバクいってる心臓。


この空気、あたしに耐えられそうにない。