きっと。
きっと、
あたしは感情をぶつけてしまうだろう。
「ぶつかるんだ。何度もぶつかるんだ。どんなことが起こっても、なにがあっても俺は俺だけは愛川の味方だ。それだけはなにがなんでも忘れるんじゃねーぞ?」
「でも、あたし…怖い。逃げ出しちゃうかも」
「堪えるんだよ。逃げたい気持ちを堪えるんだ。耐えた後にはなにかしらあるもんだ。得るものが必ずあるから。
怖い…その気持ちに勝てることができたら、何かしら見えてくるものがある。でも、それは勝てた人にしかわからない。だから、その気持ちに勝つんだ。愛川なら、絶対出来る!」
ずっと、なにからも逃げてきたあたしにとって向き合うことは最大の敵なんだ。
それに、相手が愛華ときたらなおさらだ。
でも、逃げちゃいけない。
坂井の言葉を聞いてたら、出来るかもって思えた。
あたし、向き合うよ。
あたしは1人じゃない。
共に前を見てくれて、一緒に進もうとしてくれる人がいる。
味方がいる。
背中を押してくれる人がいる。
…あたしは1人なんかじゃない。
だから、行くよ。
愛華。
あなたに逢いに行くよ…。