あふれるほどの愛を


なぜか、そこに来ると、心がすっと軽くなるの。

魔法をかけられたみたいに。

そこでずっと思ってた。

両親にとってあたしってなんなんだろ?って。

亮の事は大切に思ってるってことは見てれば分かる。

態度見てたらさ、嫌でもわかっちゃうんだよ。

たまに思うことがある。

その愛情が、亮に向けられてる愛情があたしに向いてくれればいいのにって。

最低かもしれないけど、思っちゃうんだ。

家族に、両親にとってあたしがどうでもいい存在なら、居なくなってもいいと思った。消えたってこの世界からいなくなったってあの人のことだから、なんとも思わないと思う。だから、気付いたら暗い暗い森の中に入ってた。

このままどうにでもなっちゃえ!っておもったら、どんな所にも入ることができた。