「もうすぐ昼だしな」
お昼かぁ…ってもうそんな時間⁉
こぼれそうになっていた涙なんかどっかにすっ飛んだ。
「もうそんな時間⁈」
「うん、愛川しばらく泣いてたからな…ごめんな、授サボらせて。でも、愛川のほうが大事だったからさ。階段にいた時の愛川すげー顔してたぞ。だからほっとけなかった」
「そう…泣きながら走ってきたのも知ってたの?」
「あぁ、だからなんかあったんだなってすぐわかった。なのに泣いてた理由は愛川話してくれないんだもん」
「そっか、でも助かった。ありがとう」
あたしが言うと、坂井は「いーえ」と笑顔で返してきた。
でも、その笑顔になんだかまだつっかかって……
でも、理由は聞いちゃいけない気がした。
「泣いてた理由は話せないみたいだな」
あたしを見て黙ってた坂井が急に口を開いた。
「あたしもう人なんか信じない。これから何があっても」
「でも、この先一人じゃ辛いって思う日が来るぞ。まぁいつでも連絡して。」
「じゃ、パン食うか。」
「うん」
坂井は何も言わず、あたしと一緒に食べてくれた。それが嬉しかった。一人じゃない、隣に誰かがいるってだけで少しさっきまでの辛かった気持ちが軽くなった

