「るき!はるき!春樹!!」
誰かが俺を揺らしている。
「眠い…」
「眠いじゃない!優心ちゃんが居なくなったって!!」
「静かに、寝かせて」
「お、おい!!」
そんな声と同時に俺の上にあった布団が剥ぎ取られた。
その瞬間冷んやりとした空気を感じ、一気に目が覚めてしまった。
「なにしてんだよ!寒いから」
「そんなこと言ってる場合じゃねんだよ!!優心ちゃんが家から居なくなったって!」
「……は?」
「は?じゃねーよ!さっき、電話あったんだよ、おばあちゃんからお前のケータイに。優心ちゃんが居なくなったって」
優心ちゃんが居なくなった…
「っ愛川!!」
気づいたら、俺の足が動いてた。
なんか、嫌な予感がしたんだ。
愛川が居なくなっちゃうかもってーーー…。

