あれから、看護師さんが来たけどいつもの看護師さんじゃなかった。
そして今は、お昼。
いつもならこの時間は麻衣ちゃんや坂井が来てくれて賑やかなはずなのに今日はすごく静かだった。
1人がこんなに寂しいなんて…
もし坂井に出逢ってなかったらこんなこと思うことなんてなかったのかな?
1人に耐えきれなくなって部屋を出た。
―――ドンっ
「いたっ」
「いってぇー」
俯き加減で走ってたから、誰かにぶつかってしまった。
「って優心ちゃんじゃん!!!」
「え?長瀬くん…?」
「そ。どーしたの泣いて」
「え……」
そう言われ頬を触ってみると冷たいものが流れていた。

