「あたし、喉かいちゃった…。買って来るね」

そして、ドアまで歩いてく。

「待ってあたしも行く!」

「大丈夫だっ……」

大丈夫だってて言おうとしたのに声は出なかった。

だって、、、

ドアを開いて目を下に向けるとそこにはあたしも何度か見たことのあるものだけがぽつんと落ちていた。


生徒手帳……だった。

中を開かなくても誰のものか分かる。

だって青色の生徒手帳の表にはあの日、遊園地に行ったとき内緒で二人で撮ったプリクラが貼ってあったから。

「あ……」

腰を下ろして、生徒手帳を拾う。

「優心ちゃん待って!ってこれ…春樹くんの…」

「坂井…聞かれちゃったんだ。ハハ、アハハっあたしって本当にバカだ」

生徒手帳を開くともう一つプリクラが貼ってあった。

「だって…坂井はいつもあたしのこと助けてくれたりしてくれたのにあたしあんなヒドイこと言て傷つけて。あたし最低だ」

「春樹くん、聞いちゃったのか」

「………」

「謝らなきゃね。素直にさね?優心ち「ごめん!あたし1人になりたい」

そう遮ってあたしはその場から早足で後にした。