「起きて下さ〜い!!朝ですよ!」

「うん?朝か…」

目を開けると、ぼんやりとした視界に映るのは看護師さん。

「おはようございます」

「おはようございます…」

眠くて目をこする。

「まだ、目さましませんね」

「でも、俺は信じてますけどね、絶対に起きるって」

「そうですね…じゃ、失礼します」

静かにドアがしまる…

そんなとき、不安が芽生えた。

さっきの『そうですね』って言った時の看護師の顔がなんか寂しかった。。

愛川、このまま目を開けないのか?

「そんなの、耐えられっかよっ!」

せっかく、こんな大好きだ!って言える存在に出逢うことが出来たのによ…

ここで、気持ちも伝えてないのに…

そう思ったら目の前に愛川がいるのになにも出来ない自分に腹が立った。


ーーガラッ

ノックもしないで開くドア。

開いた先にいたのは焦っている麻衣ちゃんの姿だった。

「優心ちゃんっ!」

そういいながら駆け寄る麻衣ちゃん。

麻衣ちゃんのそばにいくと汗を流してた。

涙もーー流していた。