「くそっ!!」
「春樹くん?!」
驚いた声を出す麻衣ちゃん。
でも、そんなの関係ない。
「なんで俺に頼ってくれねんだよ!」
ベンチを見つけた俺は勢いよく座った。
「春樹くん…」
俺はまた拳を作るとそこに力を込めた。
「愛川を救いてえよ…」
気付いたらそんなことを言っていた。
沈黙が続く………
「その気持ちがあれば大丈夫だ!!」
長い長い沈黙を破ったのは麻衣ちゃんの大きな声だった。
「救いたい!って強い気持ちがあれば救えないものなんてないのよ。その気持ち大切にしてね」
「うん」
「あたしも優心ちゃん大好きだからさ。春樹くんと同じくらい…いやそれ以上かな。ずっと気になってたんだよね。あの笑顔の奥でなにを思ってるのか、考えてるのかをさ。いつか優心ちゃんの話聞いて私にできることしたいって思ってたけどあたしには心開いてくれたのか分からなくて、でも春樹くんには心開き始めてて正直悔しいって思った。でも、春樹くんだからだね」
「俺だって最初はきつい言葉ばっかりぶつけられたし」
初めて愛川と会った時の事を思い出した。
心見せてくれたかな?と思ったら次の瞬間にはきつい言葉とか言われて。
何考えてるのかさっぱり分からないって思ったことだってあった。
だけどたまにこぼれる愛川の優しさに触れて気になり始めたんだよな。
「春樹くん、今優心ちゃんの事考えてるでしょ?」
急にそんなことを突っ込まれてびっくりする。
「えっ、なんで、、、」
「ふふ。自分で気付いてないけど優心ちゃんの事考えてる時いい顔してるよーーー?」
「なんだよ、それ。てかいい顔って?」
「いい顔はいい顔よ」
そのあとどんなに問い詰めても教えてくれなかった。

