あふれるほどの愛を


目を瞑ると思い浮かんでくるのは坂井。

それと、あの人が浮かんできた。

そう、愛華。

なんで、今さら思い出すの?

いや、違う。今さらじゃない。

ずっと忘れられなかったんだ、あたしはあの子の事をずっとずっと。

だって、あたしにとって初めて。

あんなに大好きって思える存在に出逢えたのは。

あたしが悲しい時、苦しい時、辛い時もちろん嬉しい時も一緒に居てくれたのは誰でもなく愛華だった。

愛華のおかげで毎日が幸せだった。

朝学校へ行くときも、休み時間も部活も帰り道もずっと一緒だった。

そんな一緒だったのに、急にあんなふうな態度取られたら誰だって立ち直れないだろう。

トラウマになっちゃうはずだ。

また仲いい友達が出来てもこの子もあたしの事を裏切るんじゃないかって。

今さら…あたしに話しかけられるなんてほんとあり得ないんだけど!!

なんか急にいらいらしてきて勢いよくソファーから立ちあがり、湯に向かった。