「はぁはぁ、、」
散々逃げまわったあと、あたしは大きな公園に着いた。
近くにあったベンチに座る。
長瀬くんからも逃げてきちゃった。
なにやってんだろう。自分。
公園には、家族で来てる人がいっぱいいた。
夏休みだからかな?お父さんの姿も多いのは。
なんかここにいると、自然に瞳に涙が溜まる。
だから、あたしは急ぎ足で公園を出た。
しばらく歩いて辿りついたのは雑貨屋さん。
可愛いものが沢山あってあたしのお気に入りのお店。
前はよく着てたけど最近はずっと来てなかった。
違う。ここに来ようなんて思いもしなっかったんだ。
ここに来るときは1人でいるのが辛い時耐えられない時だった。
部屋に1人でいるよりも雑貨屋さんにいれば可愛いものに囲まれて少しは気持ちが楽になった。
毎日が充実しすぎて、楽しすぎて寂しいとか辛いって思う事がなかったから。
あってもいつも坂井が居てくれたから。
「家に帰りたくないな…」
気付けばそんなことを言っていた。
あたしは雑貨屋さんでパジャマ、洋服、タオル、小さいバックを買った。
部屋を出るとき財布持ってきてよかった。
海の日から財布はいじってないから、おかねは結構入ってた。
おばあちゃんからもらった2万円もまだ半分は残ってる。
スマホは忘れちゃった……いや、わざと持ってこなかったんだ。
だってスマホ持ってきたらたぶん
「助けて」
てメールしちゃいそうで。
だから、置いてきた。