あふれるほどの愛を



今日も優心ちゃん家に行ったのも渡せるかもって思ったからだ。

でも、結局渡せなかった。

俺はジーパンのポケットに手を入れると封筒を取り出した。

いつか渡せるかもと思ってずっと持ってるうから少し折れ目がついてる。


そんなことを考えてるともう家の前。

「ただいまー」

「おかえり!優斗」

「ねーちゃんか」

「なにそれ?」

「いや」

俺は急いで階段を上る。

そして部屋に入り、優心ちゃんにメールしようと思い、スマホを手に取った。

―――そこであることに気がついた。

あの時、優心ちゃんが部屋を出たとき、スマホは充電中だった。

「スマホ家に置いてきたのか」

それじゃあ、メールしても意味がない。

俺ははぁ~とうなだれる。


「優斗ーーー?入るよ!!!」

そう言ってねーちゃんは俺の返事を聞かないまま部屋に入ってきた。