「優斗、話してくれるか?」

「あぁ」

俺はさっき優心ちゃんの家であったことを春樹に話した。

話終わった直後に飲み物が来た。

「そっか。話してくれてサンキューな」

落ち着きを取り戻したのか春樹はニコッとほほ笑んだ。

「本当に親友の事嫌いなんだな」

俺がそう言うと否定する春樹。

「そうか?」

「は?」

「嫌いではないと思うな、俺はな」

「どうしてだ?」

「だって嫌いなら、涙なんて出なくないか?スキって気持ちがあるから出るもんだろ?涙って言うのは、な?優斗」

「それ、前に俺がお前に言った言葉じゃねーかよ」

「そうだよ。確かにその通りだ。嫌いなのに涙は出ない。親友にあって話を聞いた時苦しそうだったんだよな。前に進めないって感じだった」

「そうか」

俺はそれしか言えない。

「俺、そんな愛川見て助けてやる!なんてカッコイイこと言っちゃったけどよ、俺ほんと助けられんのかな」

こんな春樹、あの時ぶりだ。

「大丈夫だ!」

「そーか?不安だよマジで」

「でも、頑張ってみるよ」

「頑張れ!」

それから、たわいもない話をした俺らはカフェを後にした。