「優心ちゃん!!」
そう叫んでもどんどん離れて行く優心ちゃんの後ろ姿。
俺は見失う前にダッシュで追いかける。
しかし、
曲がり角を曲がった瞬間―――
そこに優心ちゃんの姿はなかった。
それから春樹に連絡して二手に別れて優心ちゃんの行きそうなところを探したが何処にもいなかった。
「優斗!どうしてこうなったんだよ!」
俺の目の前にいる春樹はすごく慌てている。
そりゃそうか。
春樹は優心ちゃんの事大好きだもんな。
「分かった。話すから。あそこ入ろうぜ?」
俺は近くにあったカフェを指さした。
「あぁ」
『2名様ですか?』
「はい」
『こちらへどうぞ』
俺たちは奥の席に案内された。
俺はコーヒーを、春樹はウーロン茶を注文した。