side優心

「お?早起きだね、優心ちゃん」

ロビーの椅子に座ってたら華織っちの声が聞こえた。

「でも、まだ寝むそうね」

「うん…。でもさっき顔洗ったし、海楽しみ~」

「あたしも海行くよ!」

「やった~!!」

「ふふ。ほんと優心ちゃんは可愛い!
今日は優心ちゃんにとって…いや、なんでもないや!」

「何それ!すごく気になるんだけど…教えて!」

「ダーメ!すぐわかるから!」

そのあと何度聞いても華織っちは教えてくれなかった。

少し話した後華織っちは「準備があるから」と行ってしまった。

あ~華織っちの言ってたこと超気になるんだけど。

「あ~もやもやする」

そんな独り言を漏らしながら部屋に戻る。


部屋に入ろうとすると、坂井のいる部屋から大声がした。

―――コンコン

「おー優心ちゃん。春樹なら今シャワー中だよ」

「そっか。聞きたい事だあるんだ」

「なーに?」

「何時に海行くのかなって」

「今が7時でしょ?10時くらいじゃん」

10時…

「あ!今優心ちゃんまだまだだ~って思ったっしょ?」

「まぁ…」

「どうぞ。入って入って。それに朝もバイキングっしょ?春樹が出たら行こうと思ったんだ。よかったらここで待っててよ」

「うん」

それから、長瀬くんとは麻衣ちゃんの話をしてくれた。

「会いたい会いたいうるさくてさ。よっぽど優心ちゃんのこと大好きなんだなってさ」

「そっか。嬉し」


「おまたせーーーーって愛川?」

「やっと出たな。よしバイキング行くぞ」

「ちょ、ちょっと待てよ!!」

そういう坂井を置いてあたしと長瀬くんは一足先に部屋を出た。