そりゃそうだろうな。確かにここのホテルの部屋は広い。
俺ら、二人だって広いのに1人となったらなおさら広すぎだ。
「だよな。いつでも隣こいよ。俺も愛川の部屋行くからよ!」
「ありがと」
「全然っ!」
にこっと笑ってみせると愛川は笑い、
「最近営業スマイル減ったんじゃない?」
と意地悪そうに聞いてくる。
「おい!ひどいな」
「ふふ。でもほんとだし?」
「愛川もな、最近いい笑顔だぞ?」
そう言うと照れくさそうに良かったと言った。
「よし、じゃ、戻るぞ?」
そう言うと愛川が「え…」と言った声が聞こえたが俺は。
「愛川は1人じゃねーだろ?俺がいるだろ?」
「そうだね。なんか坂井、心強いく見えるんだけど」
「俺はいつだってそうだろ?」
「そっかそっか、じゃ、部屋戻ろ?」
愛川と一緒に部屋まで歩いた。
話が止まることはなかった。

