「これで最後じゃん!」
「ほんとだ」
最後の2本。
二人同時に火を付ける。
「キレーー」
「だな」
「あ!終わっちゃった…」
「楽しかったな」
花火が終わってからは、また椅子に座った。
ベンチに寝そべる俺に椅子に座る愛川。
ここから、さっき愛川が書いてくれたメッセージがよく見える。
隣にいる愛川は、今にも寝そうなくらいうとうとしていた。
そんな愛川を見て俺はスマホを持って砂浜に向かった。
―――――カシャ―――カシャ
愛川が書いてくれたメッセージを何枚もばかみたいに写真に残す俺。
だって、うれしいだろ?
愛川が俺のためだけにこんな嬉しい事書いてくれるなんてさ。
愛川の元へ戻ると、愛川は気持ち良さそうに眠っていた。
俺は愛川に着ていたパーカーを掛けると、愛川の寝顔を横に見ながらメッセージをずっと見ていた。
夜空には無数の星がきらきらと光っていた。

