もうっ!長瀬くんなんて爆睡してるし。
「坂井!坂井!起きて!」
「……」
「さーかーい!」
「うーん……」
「ちょっと起きて!!」
「あ、ごめん寝てた」
「長瀬くんには寝るなよ!なんて言っといて坂井まで寝てるし」
「しょーがねーだろ?優斗からもモーニングコール頼まれるし、お前もだし。俺何時に起きたと思ってんだよ!!!」
「なに?逆切れ?!4時くらい?」
「マジで言ってんの?4時は愛川が電話に出たころだろ?その前から電話してたし!着信残ってただ「ちょっと待った――――――――!!」
あたしと坂井の視線が麻衣ちゃんに向く。
長瀬くんも麻衣ちゃんの大きなで起きたみたい。
「ケンカしてる場合じゃないでしょ!!バスあれじゃない?」
「うそ!?もう来てる!早く乗るぞ。麻衣ちゃん優斗任せた!愛川行くぞ!!」
「ちょっと――――」
そう言う麻衣ちゃんの声は聞こえない。
バスに行くと、優しそうな若いお兄さんがバスの前に立っていた。

