♪~♪~
電話の着信を教える音が聞こえてあたしは目を開けた。
そして近くにあったスマホを取る。
「もしもし~」
『やっと出たか、愛川!もう5回以上はモーニングコールしたぞ』
「ごめんごめん」
『本気で謝ってねーな。まぁまだ4時過ぎだからゆっくり準備してな』
「りょーかい!5時半に玄関前にいればいい?」
『そうだな。楽しい日にするから覚悟しとけよ!じゃ、また』
もう!坂井起こすのは過ぎ。
まぁ、起こしてっていったのあたしなんだけど。
だって遅刻しちゃんったら楽しい夏休みが台無しになっちゃうからさ。
だから昨日坂井に《あたしが起きるまで電話して》とメールしといたの。
そう、モーニングコールってやつ。
坂井のおかげで早く起きれたし…
「顔洗ってこよ」
静かに階段を降り、洗面所に入った。
「気持ち~」
それから、歯ブラシをして二階に戻ろうとしたらおばあちゃんから声を掛けられた。
「あら、もう起きたの。早いねぇ」
「うん。おばあちゃんも早いね」
「まあね。朝起きは3分の得だしね。今日は優心ちゃんにもいいことたくさんあるよ」
「うん。なくちゃ困っちゃうけどね」
「ふふ、そうだね。ごめんね、忙しいのに止めちゃって。準備しておいで」
あたしは急いで二階に上がった。