「早く食わないと冷めるぞ。俺特性!食べると元気になるうどんだ」
「なにそれ?」
「あんまカッコついてないけど、味は俺が保証する!」
「いただきます」
坂井が作ってくれたうどん。
それはお世辞にも、見た目はキレイとは言えなかった。
だけど、一口食べてみると…
「おいしい…」
「だろ?良かったー!ホッとした。おかわりもあるからな、どんどん食べてな!」
素直に出た言葉…
坂井の作ったうどんは今まで食べたうどんの中で一番おいしいかった。
そう坂井に伝えたら、
「大げさだろ。お店のうどんの方がはるかうまいにきまってんだろ」
と言われてしまったけど、冗談じゃないからね!
だって証拠にあんなに鍋いっぱいあったうどんが麺1つもなくなったくらい見事な感触をしたんだから。
途中あたしが何回もお代わりをするもんだから、坂井も一杯食べてんだけど作った本人も初めてにしては上出来かもと言っていた。
「すごく美味しかった。ありがと」
「どういたしまして」
と最高の笑顔で言われた。

