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「お?愛川起きたな」

「ん?ここどこ?」

あたしファミレスにいたよね…

見えるのは、白色の天井。

なんか見覚えのあるような……

「坂井ん家!?」

「そう、せーかい!あの後愛川泣き疲れたのか爆睡しっちゃってよ。ステーキも愛川が頼んだパスタもぜーんぶ食べて愛川を家まで連れてきたってわけ」


「そ…なんだ」

「起こそうかと思ったんだけど、気持ち良さそうに寝てたからさ、悪いと思って」

「起こしてくれてよかったのに」

「今度は起こすよ。腹は空いたんじゃない?」

た、確かにお腹すいた。

「ちょーお腹減った」

「そう言うと思ってうどん買ってきた。ちょっと待っててな」

そう言うと坂井はリビングに行ってしまった。


坂井の料理する後姿を見てたらある疑問が浮き上がってきた。

「坂井ーーーー!」

「なんだよ、そんな大声出して。まだ寝たりないのか?」

「違う!なんであたしにそこまでするの?」

「理由なんかねーよ」

「そんなわけないでしょ!!」ってあたしが言ってるのに坂井は笑ってごまかすだけで。

だっておかしいでしょ?

あたしの場合、家族だってあたしの存在を否定するのに、どうして他人の坂井があたしにそこまでしてくれるのか疑問で疑問でしかたない。


だって、坂井料理しないって言うのに今うどん作ってくれてるし。


どうして、あたしなんかの為にそこまで出来るのよ…



坂井が作ってくれたうどんを見ながらそんなことを考えていた。