あふれるほどの愛を


見たことのない場所にキョロキョロと当たりを見渡してると麻衣ちゃんの大きな声が聞こえたから、ふと振り返ると花火セットが大量にあった。


「何この量⁈すごーい!」

「でしょ?これでみんな、ぱぁーと楽しもっ」

楽しむ気満々の麻衣ちゃん。


もう、ロウソクに火をつけてる坂井。


眠気はもう飛んでしまったのか、花火を持ってやる気満々の長瀬くん。

みわなやる気満々だ。

あたしはというと…

目の前の花火の量にびっくりして動けなくなってしまった。

だって、いっぱいあるんだよ?

花火セットが五つくらい。

絶対四人じゃ終わらない量だ。

でも、麻衣ちゃんなら、全部やりそうな感じがする。

「っしゃー!準備オッケー」

「はい、優心ちゃん」

「ありがとう」

麻衣ちゃんから受け取った花火を火につける。

「うわーキレイ」

四人それぞれ火の色が違っててすごくキレイ。

「ちょっと優斗!こっち向けないでよ!まだ眠いんじゃないの?」

「眠気はもう吹っ飛んだ」

「愛川、楽しんでる?」

「うん!花火って夏って感じがするっ!」

「もう夏だな。海も楽しもうなっ」

そっか。あんまり気にしてなかったけどもう少しで夏休みかぁ。

「早いね。あと二週間ぐらいかぁ」

「いや、あと10日ぐらいじゃない」

「二週間だよ」

「10日だ。ってか麻衣ちゃんと行くのか?」

「それが、まだ決まらなくて…」

どうしようかまだ考えてる途中なんだよね。

「まぁ、焦らずゆっくりでいいんじゃね?まだ時間はあるしな」

その言葉に大きく頷いた。

花火を見ると、もうすでに終わっていた。