あふれるほどの愛を


「も〜だから早く食べてって言ったのに…」

あれから俺はドラマに夢中になりすぎて麻衣ちゃんの作ったオムライスの事をすっかり忘れてしまったのだ。

それで今は麻衣ちゃんに叱られ中。

長い説教だな…

「冷めたら食べないなんて俺言ってないじゃん!食べるよ」

そう言って一口食べる。

「うまい…」

「そう?やった!」

簡単に機嫌がなおったみたいだ。

「ごちそうさまでした!」

お腹がすごく空いていたのか、俺は完食してしまった。

「坂井?」

ん?後ろから俺を呼ぶ声が聞こえた。

後ろを振り向くと、眠たそうにしている愛川が立っていた。

「どうした?」

「目が覚めちゃって…」

「あれ?優心ちゃん起きたの?」

「うん。お腹空いちゃって…」

「もう!優心ちゃんもうちょっと早かったらオムライスあったのに」

「でも、ナイスタイミングなんじゃない?あとは優斗が起きてくれればいいんだけど…」

優斗に目を向けるが、全然起きる気配ない。

「あのさ、坂井?キッチン使ってもいい?」

「あぁ、全然いいぜ。冷蔵庫の中になんにも入ってないけど」

全然大丈夫!料理は好きだから!と着ている長袖の服をまくっていた。

あんなに眠たそうにしてた愛川はもういなかった。

料理を食べたら、何しようかな?

あんなに愛川をたのしませてやる!とか言ってた俺だけど、麻衣ちゃんが色々準備してるみたいでそれを俺は全くというほど知らない。

でも、麻衣ちゃんのことだから楽しませてくれるよな。