side春樹
「優心ちゃん大丈夫?」
「は、はぃ」
「ごめん、そんなに怖かった?」
「もう、愛川完全に腰が抜けてるから」
愛川は、もうねっ転がってる。
「そうなの。じゃ、優斗と一緒だ」
「そう言えば優斗どこ?」
「そこのベンチでぐったり。優斗ったら男なのにびくびくしすぎで、隣に居てうるさいくて」
麻衣ちゃんが指差すほうを見てみると、優斗もまた腰ぬけ状態だ。
「そうか、優斗って怖いの嫌いなんだ」
「そうよ。まぁ優心ちゃんの声もよく聞こえたなぁ」
「確かにすごかったな。もう声でないんじゃないってくらい叫んでたから」
「よっぽど怖かったのね、優心ちゃん」
「でもさ、最後のやつは怖くなかった?」
「あの、人が追いかけてきたやつね。あの時優斗なんて私置いて先にダッシュで出ていっちゃったんだから」
「愛川の事優斗に任せなくてよかった」
「そうね~ってか、優心ちゃん、ベンチに連れて行かなきゃ」
「愛川!愛川!麻衣ちゃん、足のほう持って。せーの」
優斗のいるベンチの隣にもう一個あったからそこに愛川を運んだ。
「ふたりともお疲れね。なんかお腹すかない?」
「空いた。俺買ってこようか?」
「いや、春樹くんは待っててよ。あたしが買ってくるから。なに食べたい?」
「じゃ、ホットドックで」
「りょーかい!いってきまーす」
残された俺は愛川の元に駆け寄り、隣に腰を下ろした。

