あふれるほどの愛を


「おーい、愛川ー?」

あたしを愛川と呼ぶのはたったひとり。

「坂井?」


「どこがいいか決まんねーよ」


「早く決めてよ!これじゃ、坂井のためにメリーゴーランドが動いてないのと同じなんだけど」


「じゃ、決めた、ここにする」

そういった坂井はあたしの後ろに居て。

「お好きにどうぞ」


そしてメリーゴーランドが動きだした。

「あ!!優斗いた。みんなせーの「「「ピース」」」

3人の声が重なる。

「うっせーよ」っていう長瀬くんの声がチラっと聞こえた。

でも、そんな事を言ってても長瀬くんはさっきからメリーゴーランドを何周も回ってあたしたちを写真に収めていてくれた。

「楽しかったーー!」

乗り終わったあたしたちは、近くにあったベンチに腰を下ろす。

「おい、ねーちゃん!ジュース受け取れよ」


「はいはい」


「荷物全部俺に預けやがって。優心ちゃんもはい、ジュース」

長瀬くんからジュースを受け取る。


「じゃ、次はあれ乗ろうぜ?」

長瀬くんが指差した先にあるのは。

「まさかお化け屋敷?」


「そう。2、2に分かれて、入ろうぜ?」


「俺は優心ちゃんとがいいな~」


「愛川をお前になんか任せたらどういうことになるか、だから愛川は俺と行く」


「じゃ、そうしたらいいんじゃない?優斗は私とね。怖くて私に抱きついてこないでよ?」


「マジかよ…しねーよ!」


「そう?お化け屋敷が一番苦手なのに」


「余計なこと言うなよ!」

誰と回るか決めながら、歩いていたらお化け屋敷に着いた。