あふれるほどの愛を


しばらくしてお手洗いから帰ってきた坂井。

「おまたせ~」


「優心ちゃん落ち着いたみたいだから、次はなに乗る??」


「俺、メリーゴーランド乗りたい!」


「春樹、子供かよ」


「大人だって乗ってんじゃん!それに2連続でジェットコースター乗ったんだぜ?リラックスしたいじゃん?」


「たしかに春樹の気持ちわかるけどよ…「いいじゃん!メリーゴーランド乗ろ?」

長瀬くんの言葉を遮った麻衣ちゃん。

麻衣ちゃんの言葉に長瀬くんは「えー」と言ってる。

そんな長瀬くんをみた麻衣ちゃんは

「そんなに乗りたくないなら乗らなくていいから。私は春樹くんと優心ちゃんで楽しく乗ってくるから!あんたは、これで私たちを撮ってて」


そう言って麻衣ちゃんは長瀬くんにデジカメを荒々しく渡した。

「はぁ?」


「乗りたくないんでしょ?だったら乗らないで写真撮ってて。行くよっ」

急に手を取られ、メリーゴーランドに連れてかれた。


「どれにする~?」


「迷っちゃう。でも、高いのがいい」


「だよね~。あった!ここにしよ。優心ちゃんと隣で乗れるし、高いし」


「いいね~」


よいしょと…あれ、乗れない。


「優心ちゃん大丈夫?はい、あたしの手に掴まって」

麻衣ちゃんはもうとっくに乗っていたのに降りてきて座るのを手伝ってくれた。

「ありがと」


「いいの。写真撮っていい?」

ーーカシャ

あたしの返事を聞かずにスマホを取り出した。

「愛川!俺決まんないんだけどー!?」

どこからか、そんな声が聞こえた。