あふれるほどの愛を


「どこ行く?」

ゲーセンを出てあたしたちはショッピングモールの中をぐるぐると回っていた。

「海に必要なものは…「水着!水着よ!」

麻衣ちゃんはあたしの言葉を遮った。

「え…水着?」

「そう!水着がなかったら海行っても泳げないじゃん!」

「そうだけど…」

「だいじょうーぶ!あたしが優心ちゃんに似合う水着選んであげる!」

麻衣ちゃんはガッツポーズをしてあたしを見ていた。

そんな麻衣ちゃんにやだ!なんて言えず…渋々オッケーした。

そしてあたしたちは水着がいっぱい売っているお店を見つけ入った。

入った瞬間麻衣ちゃんは走って水着のそばに駆け寄った。

あれ可愛い…

あまり興味がなかったあたしでも水着を見た瞬間目がきらきらしてしまった。

「これ、優心ちゃんに似合うんじゃない!?」

麻衣ちゃんが指差したのは、あたしがさっきかわいいと思った水着。

「それあたしもかわいいって思った!!」

「でしょ!?試着しちゃえば?」

「無理無理!絶対無理!」

あたしは全力で首を振った。

だってそれは、花柄で、ところどころ小さいリボンがついているビキニだった。


「ふふ。そんな首振らなくても。でも絶対似合うと思うよ」

「そうかな…」

「優心ちゃん、自分に自信なさすぎ!!可愛いし、足きれいで細いしもっと自信持たなきゃ!」

私よりスタイルいいわなーんて麻衣ちゃんいってるけどそんなはずない。

よく見てみると、麻衣ちゃんはスラーとしてて足が長い。そしてすごいキレイ。

「あたしチビだし」

声が自然に小さくなる…

そんなあたしに気付いた麻衣ちゃんがまた声掛ける。

「背が高くていいことないよ!女の子は小さいほうがいいよ。それに優心ちゃんは足細いんだから!!」

そんなことないって思ったが、これも麻衣ちゃんがあたしのために言ってくれたんだと思い、そうだねと返した。

「しっかし本当にこの水着可愛い!優心ちゃんははほかに気になる水着はあった?」

「確かに可愛いけど、あたしビキニ今まで来たことないから…これがいいかな」

そう言ってあたしが手に取ったのは、ワンピースみたいな水着。

「えーこれ?だめよ!さっきのほうが似合う!」

そんなことを言い出した麻衣ちゃん。

ど、どうしよ…

あたしは二つの水着を手に持ち考え始めた。