「春樹くん。久しぶりね。元気だった?」

今は車の中。

4人で楽しくドライブ中。

なんだけど…まだどこ行くのかは教えてもらっていない。

「元気元気!本当久々ですね。去年のサッカーの試合のとき以来だったけ?」

「そう!元気そうでよかった」

坂井と麻衣ちゃんは仲良さそうに話をしていた。

「坂井となかいいの?麻衣ちゃんって」

「そうだね。結構話すよね?」

そんな麻衣ちゃんの問いに坂井は「そうだな」と答える。

「でも今日は優心ちゃんとたくさん話したいな」

「あたしもです!」

「うれし~。3人で海行くんだって?いいね」

「楽しみです!」

「そう。あたしも行っちゃおうかな」

「「は?」」

そんな麻衣ちゃんの言葉に坂井と長瀬くんの声が重なる。

「だって、優心ちゃん女の子1人なんでしょ?寂しいでしょ優心ちゃんが」

「確かにな。愛川は1人でいいみたいだけど…愛川どうする?」

どうしよ…

そんなこと急に言われても。

「春樹くん!そんなこと言ったら優心ちゃん困っちゃうじゃない!返事はまだいいよ。今日はこれから始まるんだから!今日一緒に過ごして来てほしいなって思ったら言ってくれたらいいしね」

「てかねーちゃん!行く気満々じゃんかよ!!」

「いいじゃない!」

「いい年こいてよ」

「いい年ってね。あたし今年大学生になったばっかなんだけど」

「えっ?大学生なんですか?もっと若いかと思った」

「そんな~!嬉しい!」

「ねーちゃん!運転に集中しろよ。危なっかしくて乗ってられねーよ」

確かに長瀬くんの言うとおりかも…?

さっきからノリノリな麻衣ちゃん。

「うるさいよ!優斗!」

「ほんとの事だぜ?ねーちゃんに運転させてたら目的地に着くかどうか心配…」

「失礼にもほどがある!姉弟だからって言っていいことと悪いことがあるんだからね!」

「ごめんごめん」

「それで謝ったわけ?これでも調べたんだから!」

「そうなの!?サンキューな」

さっきからいい合いみたいになってるけど二人って本当に仲いいことがすごくわかる。