あふれるほどの愛を


ーーーガチャ

「長瀬くん、お待たせ」

「おー結構遅かったな」

「ごめんね…洋服迷っちゃって」

「全然。似合ってるよ」

「かわいい」なんて言われてしまい、あたしの顔はリンゴみたいに真っ赤になってしまった。

「そんな冗談いらないよぉ」

「冗談じゃないって。優心ちゃんかわいいもん。春樹が見てもそう言うと思うよ」

「そんなことないない。あっ!!これ」

長瀬くんに手渡したのは、オレンジジュース。

「いいの?サンキュー」

「いいえ。じゃ、行こ」

「だな。今頃春樹起きて優心ちゃんいないから探してるかもな」

「そんなことないない」

「あのさ、俺昨日夢見たの」

「夢?」

「そう。優心ちゃんと春樹が出てきてさ、海に行く夢。今度三人で海行くじゃん。俺楽しみで楽しみで。だから夢にまで出てきたんだな」

「え…楽しみなことって夢に出てくるの?」

「分からないけど前友達に聞いたことあるんだ。ずっとその人や事とかのこと考えてたり、思ってたりしてるとその人が夢に出てくる事があるんだってさ。だから俺も出てきたんだな。海行くの楽しみだから」

「そっか…」

「昨日優心ちゃんもなんか夢見た?」

「えっ?」

「気持ち良さそうに寝てたからさ」

その言葉であたしは「あれ?」と違和感を感じた。

「あれ?そう言えばなんで長瀬くん坂井んちに居たの?」

「やっと気付いたね。昨日優心ちゃん過呼吸で一時期意識飛んだんだよ。それで春樹から連絡あってさ。それで俺が春樹んちに居たわけ」

「そっか、納得…てかあたし意識飛ばしたの!?」

「そうだよ。びっくりしたよ。春樹から電話来た時、あいつすげぇー焦っててあんな焦った春樹見たの。初めてだった」

「そうだったんだ…あたし長瀬くんにまで迷惑かけちゃった…ごめんね」

「そんなの大丈夫だって。はいこれ、切符」

「いつの間に!?」

「さっき。優心ちゃん話に夢中だったからね。夢見たんでしょ?春樹の違う?」

「さぁ?」

「ま、いいけど。乗るよ」

あっという間に電車も来て…

長瀬くんと話してるとあっという間だなぁ…時間過ぎるの。

「お願いがあるんだけどさ。昨日優心ちゃん助けたお礼してくれる?」

「できることなら、いいけど」

「買い物手伝ってくれる?夏休みまでもう少しじゃん?海行くのみ必要なもの買いに行こうってなって。いいお店みつけたから、優心ちゃんも付き合ってくれる?」

「全然!いいよ。みんなで買い物なんて久しぶりだから超楽しみ」

気づいたらあたしはそんなことを言っていた。