あふれるほどの愛を


「あのさ、だめだったらいいけど愛川のメアドと番号教えてくれるか?」

なんで?ってとっさに言ってしまいそうになったけど、海行くことになったから予定決めるのに必要かなぁと思い、「いいよ」と返事した。

「いいの!?」

「いいのって坂井が教えてって言ったんだよね?いらないって言うなら絶対教えないけど」

「いる!絶対いる!」

「なにそれ。そんなにニコニコしながら言わなくてもいいでしょ」

「だな。愛川、赤外線でいいよな」

はいと坂井はスマホを取り出した。

あたしもバックの中からスマホを取り出した。

「お!きたきた」

「できたー」

「ってことで、海に行くんだから予定きめるか。優斗は毎日暇だって言ってたし。愛川の予定に合わせるぞ」

「えっ今決めるわけ?じゃあなんでメアド交換したの?」

決まってると言わんばかりに

「欲しいから」

と言われてしまって。

「最悪。あたしは毎日退屈してるし」

「じゃあ…」と坂井はスマホのカレンダーを開いた。

「じゃあ、8月5日からは?8月の4日まではおばあちゃんが泊まりに来るんだ。その間はいやでも家にいなきゃだから。」

「そうか。じゃあ8月5日からにしようか」

そう言うと坂井は誰かに電話をし始めた。

『あ、せんせ?3人の予定が合う日分かったから。8月5日だって。うん、りょーかい。じゃーまた』

早い…電話して1分もしてないのにもう用件伝わったんだ……。

「電話の相手、村田?」


「そう。日にち決まったら連絡くれって言われてて」

「そっか」

しばらくの沈黙が流れた。