あふれるほどの愛を


やっぱ、坂井来ないや。

あれから、20分たったけど、坂井は来てない。

「窓空けよ」

なんとなく風にあたりたいと思い、窓を開けた…

あれ?窓の向こうに誰がいる?

「誰だろ?」

閉めようとしたら、「愛川ーー!!」なんて叫び声が聞こえて来た。

「この声は坂井?」

外は真っ暗だったから、うっすらしか姿は見えなかったけど、声を聞いて坂井だとわかった。

あたしは、坂井の元へとダッシュで走って行ったーーー。


「坂井ーー!遅いよ!」

あたしは、玄関を飛び出して坂井に駆け寄ってまた泣き出した。

「うわー、坂井助けてぇ」

「行くぞ俺ん家に。捕まってろよ」

「う、うん」

あたしを自転車の後ろに乗せると、坂井はこぎ始めた。