放心状態のままやっと階段をのぼり、部屋についたあたし。

疲れ切ったあたしはベットに寝転んだ。

「なんであたしが…」

言った瞬間、我慢していた涙が溢れ出して。

「うっ…」

誰か助けて…

あたし、壊れちゃうよ。

不意にあたしは今着ている制服のポケットに手を入れた。

そしたら、一つの紙が出てきた。

「見覚えがあるような…」

開いてみると、前に坂井からもらったケータイ番号とメアドだった。

「あっ……」

下に書いてあった言葉にまた涙が溢れてきて。

あたしは、スマホをバックから取り出し、最後の希望と思い、坂井に電話をかけた。


「もしもし」

「あっ、あの」

出ないと思い掛けたのに坂井は2コールで出たからあたしはびっくりしてなにを言えばいいのか頭の中真っ白になってしまった。

「愛川か?何かあったのか⁇」

そんな坂井の声を聞いたら、またまた涙が頬へと零れてきて…

「 さ、かい。た、すけ、てうっ苦しいよぉ」

思うように言葉が出てきてくれなくて。

弱さは見せたくないって思ってるけど、誰も信じないって決めたけど、今は、今だけは坂井の温もりを感じたいの。

「1人はやだの…来て、助けに来て。あたしを1人になんかしないでよぉ」

あたしは、まるでこどものように気持ちをぶつけた。

「わかった。今すぐ行くからな」

そう坂井はあたしに言いすぐに電話を切った。

「ツーツー」

スマホから聞こえてくるそんな音に寂しさを感じる。

坂井だって、本当に来てくれるか分からない。

だって、あたしの家なんか知らない。

来ないよ…誰も。

あたしなんか、誰にも必要とされてないいらない子供なんだからーーー。