乙女ときどき予知者




―……麻理菜の家。


「麻理菜……ごめんね……あたしのせいで……」

『お母さんのせいじゃない……あたしはこの力を恨んだことはない……もちろんお母さんもお父さんも……』


「とりあえず麻理菜は部屋にいなさい。心奈チャンも一緒ついていてくれないか?」


「もちろん。じゃ行こ?」


―……麻理菜の部屋。


「まだ疲れてるでしょ?」


『眠くないよ』


「じゃせめてよこになりな」


ほぼ強制でベッドに寝かせた。


あたしもベッドの近くに座った。


『ねぇ……』


「んー?」


『心奈はあたしのこと……嫌い……?』


やっぱ自分の能力のこと気にしてるんだ……。


「あたしは麻理菜のこと嫌いなったりしない……」