乙女ときどき予知者



「普通イメージで呼び方決める?人としてどーよ」


「てゆーかそれって心奈チャンに対してすんごい失礼じゃね?」



あーまじコイツらうざい。


『じゃあなんて呼ばれたい?』


「えっ……と……お好きなように……」


「……あっ、キラキラ……」


「脅しー」


「犯罪だー」


まるでデモのように反論が次々に返ってくる。


『どこが犯罪なのかな?』


「……ドS……」


『誰が?』


「かいち……『ん?』


「ひ……『ん?よく聞こえないなー』


「……パパ〜ドSがいじめるー」


なんでそうなるんだよ。

梓が真士に駆け寄る。


「おいっ、ドS。うちの娘に何をしてるんだ!」


梓を背中に隠し真士が一歩前に出た。


しかもノって来たし。


『てゆーか俺ドSじゃないから!』


「……は?」


「ドSだろ?」


「「ねー♪」」


わざわざタイミング合わせて言う。


すっげーイラつく。


早く誰か止めてくれ……。


「梓、先輩!」


「「イエーイ♪」」


麻理菜を含め3人でハイタッチ。