乙女ときどき予知者




ダメだ……。



会いたい!!



戻ろっ!!



《1Aの柴咲麻理菜さん。至急体育館に来てください》



『えっ?』



宙に謝りたいのに。



至急なら行くしかないか……。



終わったらちゃんと謝ろう。



あたしはしぶしぶ体育館に向かった。




―……ガラガラ。



少し重い体育館の扉を開けた。



「あー!麻理たん!!よく来てくれましたぁ!!ステージに上がってきてください」



『……へっ?』



体育館に入った途端、聞き覚えのある声が飛んできた。



麻理たん……?



そう呼ぶ人はあの人しかいない。



『えーっと……谷野先輩。これ、何ですか?』



ステージに上がり先輩に尋ねた。