乙女ときどき予知者




麻理菜side★



『はぁ〜……』



大きくため息をついた。


何やってんだろう。



……あたし。



体育館につながる廊下の壁に寄り掛かり、通り過ぎていく人たちをぼんやり見ていた。



せっかくの一緒いられる時間なのに……。



"―……宙クンって女嫌いだったりする?"



そうだよ。



谷野先輩の予想通り。



意地張ってヒミツなんて言うから。



こうなるんだ……。



別にあたし以外にも知ってるヒミツなのに……。


バカだ……あたし。



自分のバカさ加減に泣けてくる。



今頃、心配してるかな……?