乙女ときどき予知者



『おい……テメェ……』


梓の足首を掴んだ。


「あっ、生きてた?」


はじめっから死んでねーわ!!


『テメェ……ひとを何だと思ってるんだ』


「えー踏み台?」


キラキラ笑顔の梓。


『ふざけんな……!』


「えー大真面目だよ」


どこがだよ!?


「ぷっ……あはははっ!」


「心奈?」


また笑われた。


みんな目が点。


「あっ、すいません……いつもの宙先輩と全然違うからつい……」


『あのさ……「心も生徒会に入っちゃえば!?」


俺を遮って梓が言い出した。