宙side★



「……ひーろー!」



くるっと裏方の方を振り返ると、梓が小さく手招きした。



普通にこっち来れば良いのに。



まぁ、いっか。



『なに?』



梓の目の前に立った。



「宣伝行きなよ!」



『えっ?』



梓は後ろで手を組んでニッと歯を見せた。



でも、喫茶は満席。



列だって出来てる。



つまり、宣伝なんて必要ない。



「だーかーらー!……そこで待ってるから……」


そう言って梓は廊下を指した。