乙女ときどき予知者




違う……。



違う!



ここは泣くとこじゃない……!!



でも……。



涙が止まらないの―……。



この半年……。



みんなに逢って……。



宙と出逢って……。



みんなとの時間は……



宝物だよ―……。



みんな……。



『ありがと……』



「バカだな……泣くのはえーよ」


宙は人差し指で、涙にそっと触れた。



「麻理のバーカ……あたしまで泣けてきたじゃん……」



『……だってぇ……』



真士先輩は梓の頭をポンポンとあやすように撫でた。


「まだ卒業しないんだからいつでも会えるじゃん」



心奈が優しく言った。



『そーだけど……』