真士先輩はブルブルと体を震わせた。
『こわっ……』
「心奈チャン、ごめん。来年からしないから許して……!!」
真士先輩は両手を顔の前で合わせた。
えっ!?
そーゆう問題!?
「誰も真士先輩とは言ってないじゃないですか?」
斯波様ったら、目笑ってないっすよ!?
「つーか、来年お前いねーじゃん」
「あっ……」
「真士だけ留年すんの?」
梓は、「あはは」と少し寂しそうに笑った。
"10月"
新生徒会ができるまで……。
―……あと2ヶ月。
先輩たちとワイワイ過ごすのもあと少し―……。
「麻理菜……?」
『……っ』
頭に過るのは……。
楽しい思い出の数々―……。

