アリスは目が合うなり、俺を見て、微笑んだ。 俺もつられてアリスに微笑み、二人に近寄った。 アリスの探し物は帰り道でもなく、ガラスのクツでもなく、おそらく俺。 『おかえりなさいませ。ウサギ様、アリス様』 執事の衣装を身に纏い、浅く頭を下げた。 「……た、ただいま!!」 言葉を聞いて頭を上げた。 「宙!……先輩」 『はい。なんでしょう?』 明るく呼ばれ、ウサギである麻理菜を見つめた。