麻理菜side★
『ふぅ……終わったぁ』
「歌手になりきれっ!!」の司会も終わり、ほっと息を漏らした。
「次は、ウサギの出番だなー」
と、心奈が漏らす。
その言葉にピクッと耳が動いた。
『ここなぁ〜……』
弱々しい声で心奈に抱きついた。
「全く、自分で決めたんだから頑張んな?」
心奈はあたしの頭をポンポンと撫でた。
撫でてた手を止め、彼女はチラッと時計を見た。
「よし、まだイケるな」と言って、あたしの腕を引っ張りどこかへ歩き出した。
『えっ?心奈どこ行くの?』
「ヒミツー!」
嬉しいそうにあたしを引っ張る心奈。
学園祭のせいか、いつもより機嫌が良い気がした。

