乙女ときどき予知者




心奈side★



―……学園祭、当日。



あたしたちは生徒会室で最終確認していた。



『……麻理菜?予知でもしたの?』



麻理菜は両耳を塞ぎ込んでいた。



あたしが尋ねると、麻理菜は有無言わず、ただ左右に首を振った。



「もしかして具合悪いのか?」



宙先輩の質問にも首を振るだけ。



「んじゃ、あめチャンあげる♪」



「ありがと〜♪」



ならばっと、梓はポケットの中からあめを取りだし、麻理菜に渡した。



もう耳から手、離れてるけど良いのかな……?



そう考えてるうちに、麻理菜は嬉しそうにあめを口の中に入れた。