乙女ときどき予知者



『大丈夫ですか?』


いつものように表の顔で近づく。


「あ、あぁ悪いな。今井」


先生に肩を貸して体を起こした。


『すいません。梓と真士……今はケンカ中でして……』


「まったく鈴宮には敵わん」


行動力が取り柄。


昔からそうだった。


何かあったら俺らの先頭に立ってイタズラとか人助けをしてきた。


『俺二人を探してきます!』


ちゃっかりサボろう。


「いやーでもな……」


先生の話も聞かず教室を出た。


授業なんてかったるいんだよ。


マジ面倒くせー。



場所はなんとなく分かったけどせっかくだし。


生徒会室に行って時間を潰すつもり。